好きなもの、心惹かれるもの

本、音楽、陶器、織物、手芸品をご紹介します。

2020-06-01から1ヶ月間の記事一覧

山型冠あれこれ

多少の違いはありますが、なぜか山型を好む王族たちがいました。 ウイグル王族供養人像 10〜11世紀 麻布の幡に描かれた図 日本の十二単の柄に似ています。 山にも出にも見えますが、鹿の角と、小鳥もついています。 モスクのように上が玉ねぎ形になって…

突厥帝国とササン朝ペルシアの地図

聖徳太子の時代からその2代目世代が活躍した地図が欲しいと思っていたら、分かりやすい地図がありました。NHK 「新シルクロード」プロジェクト編著 「NHKスペシャル 新シルクロード2草原の道-風の民 タクラマカン-西域のモナリザ」(NHK出版 2005)より (筆者…

「騎馬民族国家 日本古代史へのアプローチ」

江上波夫著 日本公論社 1984年 昭和帝に評価された考古学者だったのではないでしょうか。受賞歴から見て。 wikiから 1930年(昭和5年)東京帝国大学文学部東洋史学科卒業、東亜考古学会として中国の北京に渡る。 1931年(昭和 6年)東方文化学院研究員 1935…

モンゴル史

昔買った雑誌です。モンゴル史の一面が美術品を通して顔を覗かせます。南ロシア、モンゴル、トルコのあたりを遊牧騎馬民族が入れ替わり立ち代り覇権を争ったのですね。 イルハンの支配者の前を走っている特使は、手に赤いPIAZIピアジを持っています。 ピアジ…

イスラムのタイル

立体的に盛り上がったタイル、美しいです。 Kashan ceramic tile, 1240-1300 トルコ中央部のカザンで大理石に彫刻されたもの ベルリン博物館蔵 カジャール 19世紀 カジャール 20世紀 INAX陶器博物館 INAX陶器博物館

もうひとりの写楽 海を渡ってきた李朝絵師

李 寧煕 河出書房新社 1998 もう22年も前の本になります。この著者の「枕詞の秘密」などは出版された当時に読みましたが、この本のことは全く気がつかず、今回初めて読みました。単に画風で写楽と金弘道が似ているというだけでなく、暗号文を解いてこの結…

スリランカの壁画

ティワンカ・ピリマゲ寺院 ポロンナルワ遺跡の最北。13世紀パラークラマ・バーフ3世王が再建 写真:遺跡猫様 ブリハディーシュワラ寺院の壁画と似ていると思います。気品がありますね。王族の女性たちでしょうか?神に仕える女性たち?柔和な微笑みが美しい…

菩薩像そっくりさん インド編

私は似ていると思うのですが、いかがでしょうか。この寺院の馬の彫刻も素晴らしい。 南インド ランガナータスワーミ寺院 写真:遺跡猫様 isekineko.jp 中宮寺 弥勒菩薩半跏思惟像 写真:中宮寺 よく見ると、光背に炎が沢山ありますね。ゾロアスター教の影響…

歌に潜む暗号文

李 寧煕(イ・ヨンヒ)さんの「枕詞の秘密」など何冊か以前読みました。小林惠子先生も李 寧煕さんの本をところどころ引用されていましたが、額田王と李 寧煕さんは、どちらも日本生まれ日本育ち、それから朝鮮半島に行ったことが共通だそうです。小林先生に…

サントリーニ島とクレタ島の壁画

小林惠子先生が、奄美大島に卑弥呼が住んでいたころ、クレタ島まで絹を輸出していたと書かれていたので、ギリシアの壁画を探しました。エジプトと同じで、横顔しかないようです。目のお化粧も、エジプト的です。唐、高句麗、倭国の壁画では、縦縞のスカート…

画師の落書き

敦煌の飛天の壁画です。右上に雁?がいます。そこで思い出したのが、李寧煕さんの本。 「日本語の真相」李寧煕 1991 文藝春秋社 1990年3月、 法隆寺の金堂釈迦三尊像の台座に墨書文字と墨画が見つかった時、古代韓国語と日本語に堪能な李さんに解読の依頼が…

クチャの壁画

キジル千仏洞 こちらも青が美しいのは、ラピスラズリを使っているのでしょうね。顔が卵型なのが特徴的。 中華人民共和国新疆ウイグル(维吾尔)自治区アクス(阿克苏)地区バイ(拜城)県キジル(克孜尔)郷にある仏教石窟寺院の遺跡群。別名キジル石窟寺院…

トルファンの壁画

ベゼクリク千仏洞 ベゼクリク千仏洞は、中国トルファン市高昌区の火焔山周辺にある5世紀から14世紀にまで遡る仏教石窟。火焔山の下にある峡谷の絶壁の上に位置し、現存する洞窟は10世から13世紀頃のウイグル・カラ・コジャ王国にまで遡る。 日本の烏帽子のル…

ホータンの壁画

細目で、ベゼクリク千仏洞の壁画と似ているものと、ギリシャ風の女性がいます。 写真は全て中国網から。 japanese.china.org.cn

敦煌の壁画

鮮やかなトルコブルー。この地方で特有のものなのでしょうか。 今までに見たことがなかった壁画が多くありました。復元後なのでしょうか、剥離が少ないですね。写真はこちらのサイトから。 zhuanlan.zhihu.com 莫高窟第14窟 如意輪観音 インドと似た印象、で…

内倉武久 歴史ブログ

内倉武久氏のブログ 著書を3冊読みました。苗字の由来も面白いです。 ブログNO.119 九州への旅 その4 漢の皇帝の末裔を名乗る人々 北部九州に「龍」とか「笠」と書いて「りゅう」と読む姓の人が結構多い。例の「姓名ランキング」でみてみると、「龍…

ビノイ・ベヘルの写真

インド人写真家・映像作家のビノイ・ベヘルが撮ったアジャンター石窟寺院の写真が素晴らしすぎます。初めて見た壁画も多いです。下記のサイトに30枚の写真が載っています。 natgeo.nikkeibp.co.jp ブリハディーシュワラ寺院壁画 ブリハディーシュワラ寺院壁…

ラダックの壁画

wikiから歴史 ラダックにおける人の痕跡は青銅器時代までさかのぼることができる。その頃に彫られたと思われる岩面彫刻から、当時の人々が中央アジアの草原から来た狩猟民族であることが推測されている。この狩猟民族は今でもカザフスタンや東トルキスタンに…

渤海使 クラスキノ城

遣唐使より、渤海使の方が遥かに回数が多かったことは知っていましたが、下記の具体的な地図が充実したレポートを見つけました。 阿児奈波おきなわと8世紀から呼んでいたのですか。琉球と称したのが14世紀らしいです。 kousin242.sakura.ne.jp

阿修羅そっくりさん

これは阿修羅のルーツなのでしょうか?阿修羅像は、ヒンドュー教の影響を受けていると初めて知りました。 ブラフマー エレファンタ島出土 6世紀 写真:河合哲雄 kawai3.sakura.ne.jp 阿修羅像 興福寺 写真:朝日デジタル

インド寺院の飾りと法隆寺の飾り

インド ベルール チェンナ・ケーシャバ寺院の柱頭の飾りと、法隆寺金堂天蓋の飾りが似ていると思うのです。如何でしょう?どちらも直角の角に、飾りがついていて、縦長の花びらのような形。インドの方は女神が、法隆寺のは火炎と歩揺がついています。壁画の…

インドの壁画

圧倒される量のインドの仏教美術を、美しい写真で整理されている河合哲雄氏のサイトを見つけました。仏像も壁画も、中国、高句麗、倭国の壁画と違いますね。水彩画のようなタッチが素敵です。インドの古墳を探したのですが、パジリク古墳しか見つけられなく…

トルファン アスターナ古墳

シルクロードの旅 井上様のサイトに、知っていた有名なものもありましたが、知らなかった靴や可愛らしい餅を作る女性の俑がありましたので写真をお借りします。 また月餅、ナン、パンなどの食べ物もしっかり残っていることに驚きます。 こちらのサイト inoue…

小林惠子説古代天皇の年表 再喝

2020.3.24に載せた小林惠子(やすこ)元岡山大学教授説の年表、1年ほど前から50回くらいは書き直し、時には表ごと消えてしまって1からインプットし直したこともありました。ここに再喝します。 先生は、三笠宮崇仁殿下から50年ほど前に日本オリエント学…

遊牧民族王族の名前

突厥帝国の範囲が広いですね。 愛新覚羅烏拉煕春教授「最後の公爵 愛新覚羅恒煦 激動の中国百年を生きる」p242に、 「祖父は女真族の末裔であることを知り、満州語を用いて北方民族の習俗を考証したが、とりわけ歴史上の人名に関する考証は極めて精緻であっ…

唐三彩

どれも美しくて見惚れます。 唐三彩貼花文壺(万年壺) 出光美術館蔵

「錦とボロの話」

龍村平蔵著 学生社 1967年 明治時代の職人気質というものは、本当に厳しいもののようです。宮内省から正倉院の端布を復元するよう依頼され、本来給与が出たようなのですが、平蔵氏は断り、本業の帯などの西陣織を作る暇もなく、倒産するほどのめりこみ、何十…

突厥文字

突厥といえば、小林惠子説では、西突厥も東突厥も支配した達頭可汗が聖徳太子だったとのこと。突厥文字ってどんな形?と思っていましたが、難解でした。 モンゴル東部で見つかった突厥文字の石碑 2013.7.20 の記事 大阪大学の考古学者たちは、モンゴル東部で…

唐 昭陵

画家が何人もいて、全然違う作風で描いていますね。 昭陵は、唐王朝第二代皇帝 李世民の陵墓。 鎮墓怪獣 アスターナ224号墳 人面鎮墓獣とも似ていますし、 こちらにもちょっと似ていませんか? 前7世紀のスフィンクスの形の壺 カルタゴ出土 カルタゴ博物館…

唐 長楽公主墓

唐時代の貴人の墓、将軍の墓は、入り口の上に、唐の建物を描く決まりのようです。だから、モンゴルのショローン・ボンバガル古墳の同じ場所にも、同じような建物が描かれていたのですね。 長楽公主621-643は美人で有名で、太宗の5番目の王女でした。643年病…