7月30日にデンマークのマルガレーテ女王のファッション特集をしたのですが、おしゃれの達人でいらっしゃることに改めて感動しましたので、日本関連の装いを集めてみました。おそらく王族女性の中でも最も長身の183cmの上、若い頃から80歳の今年までサイズが同じでいらっしゃるようで、何十年前の洋服も何十回でもお召しになるところ、同じ洋服に組み合わせる帽子、ブラウス、靴、バッグ、ストッキング、アクセサリーを変えて違う雰囲気でご愛用になられるところがおしゃれ。とてもセンスの良い方と思います。
12歳の時に着物をプレゼントされて、お召しの写真を見つけました。
Christmas presents from the East. The three sisters, Princess Margrethe, Princess Benedikte and Princess Anne-Marie, in their Japanese costumes, that were Christmas presents from Mrs. Rostock-Jensen in 1952
1963年23歳、独身王女時代に初来日なさいました。この時の写真があまりありません。何を観劇なさっていらっしゃるのでしょう。
ここに昭和天皇、香淳皇后、平成天皇、美智子皇后との記念写真があります。著作権の兼ね合いがよくわからないので、こちらのアドレスからご覧ください。
https://www.granger.com/results.asp?image=0152537&itemw=4&itemf=0001&itemstep=41&itemx=76
マニキュアの色が綺麗。
getty imagesは商業目的以外は引用して良いようなので載せます。
大平首相が1番右に。畳にお箸、と大変に珍しい写真です。
23歳で京都ご訪問された際、西陣織と思われる帯をお買い上げになり、ドレスになさったとのこと。松の帯地であることは、すぐわかりますね。白黒写真では、帯地ドレスは袖無しで、ティアラを着用されていらっしゃいます。
1967年6月10日27歳でご成婚。結婚式前の政府関係者を招待した晩餐会で、このドレスをお召しになりました。同年オタワにてカナダ首相との晩餐会でも、この袖無し帯地ドレスをお召しになったそうです。
カラーでこのドレスをお召しの写真も見つかりました。1969年にブリュッセルで行われたデンマークのコンサートにご出席の29歳のマルガレーテ王女とベルギーのパオラ皇太子妃の写真です。少なくとも3回はお召しになったことがわかりました。このベルギー訪問の際に、お袖を足していらっしゃることに気がつきました。長めのフレヤースリーブ。よくお似合いです。以下のURLからご覧ください。
https://www.granger.com/results.asp?inline=true&image=0152539&wwwflag=1&itemx=21
この完成ドレスは、宮殿でマルガレーテ女王のドレス展覧会があった際の1着です。詳細は以下の英文記事をご覧ください。
1981年41歳のとき女王として国賓来日。最晩年の昭和天皇が歓迎式典においでになります。
宮廷晩餐会では赤のドレス。
赤坂御所での返礼晩餐会で、マルガレーテ女王は、上が大きな水玉、スカート部分が小さい水玉模様のドレスをお召しなのですね。日の丸を意識して選ばれたのだと思いますが、そこに感動しました。色は白地に赤の水玉だったようです。ダイアナ妃は白地に赤い大きな水玉のワンピースを来日時にお召しでしたが、このドレスを参考にされたのではないでしょうか。元祖日の丸ドレスをお召しだったのはマルガレーテ女王でした。
鈴木善幸首相と昼食会でしょうか。
1990年 50歳 即位の礼に来日されました。即位の礼の際のお召し物。ユニークですね。
ブータン国王の後ろにいらっしゃいます。
饗宴の儀も赤で。
天皇陛下がブータン第四代国王に、高御座の前でご説明なさっています。その左が女王。
左端はタイ皇太子。美智子皇后の左がルクセンブルグのジョセフィーヌ大公妃。
マルガレーテ女王の夜会巻きが独特です。
昭和天皇崩御の際、ベルギーのボードワン国王が真っ先に葬儀出席を表明されたので、葬儀のお席が1番目だったそうです。ここでも前にいらっしゃいますね。
ヘンリク王配に着物で優雅なカーテシーをされる紀宮様が印象的でした。
この女王のスカラップのジャケットがとても私の好み。帽子もエレガント。キャメルのカシミヤショールも正統派エレガンスの見本のようです。配色がいつも美しい。
上着はペプラムでした。袖口はラッパ型?ベル型というのでしょうか。
皇后陛下の菊のティアラとお揃いの菊のブローチに目が魅かれます。
2004年64歳 国賓で来日されました。
非対称のワンピース。前と背中側も、ひらりと揺れるこのストールのような飾り、ユニークですね。グレー系のストッキングとグレーの靴のトータルコーディネート。
ハンドバッグは横縞です。
美智子皇后のお召しの白いドレスのお袖、マルガレーテ女王のお袖と同じですね。シフォンの薄い絹なのでわかりにくいですが。また袖先の形は長めですけれど。マルガレーテ女王は、これと同じ袖を、青の身頃、袖先が白のワンピースにして、28歳のフレドリック皇太子誕生記念写真の時にお召しになられています。
このモスグリーンのドレスも同じ袖ですね。1枚の型紙で2枚のお洋服に仕立てるケースがよくあります。
ホンダ社長とアシモ君にご案内される女王。
マルガレーテ女王の水玉ファッションを並べてみました。若い頃から水玉模様のプリントのお召し物、結構多いと思いました。だから日の丸ドレスを思いつかれたのでしょうね。
二人の妹王女たちも水玉ワンピース
母娘で水玉のワンピース 17歳
この水玉の布地は、不規則で3色で散っていて珍しいです。南米旅行先にて。
赤地に白の水玉のブラウスと帽子
水玉のシャツブラウス
1981年
来日時の日の丸イブニングドレスと、この水玉ワンピースは同じ布地ではないかと思うのです。イブニングドレスをリフォームなさったのかもしれません。1993年ポーランド公式訪問でお召しになりました。
1986年
茶色地に赤の水玉
フランスのクレージュが、このような雲の柄を発売していましたっけ。傘で持っていました。水玉と雲の柄は珍しいです。
この水玉プリントも部分的に雲のようなスカラップの柄になっています。非対称のデザインを時々お召しになりますね。
帽子のリボンにも水玉、左袖と襟は白地に赤の水玉で、赤地に白の水玉と混ざっている面白いワンピースですね。
イタリアご訪問 赤の大きな水玉です。デンマークの国旗も赤と白ですものね。
紺地に白の水玉のボウタイブラウス
紺地にピンクと白の水玉
赤地に白の水玉ボウタイブラウス
紺色地に白い水玉の縦長スカーフのようです。
おそらく同じ長方形の水玉スカーフ