校長にエレガントでない、と叱られて涙目のリジー。

強烈なカリスマ性のあるツィスカリーゼの校長としての日常がよくわかる動画を見ました。米原万里さんの小説に出てきた教師にそっくり。叱り方が比喩に満ちています。
そしてこのNHKドキュメンタリーの動画。これは将来のプリンシパルを目指す、すなわち王子様役しか踊らないような男子のバレリーナの授業を追っています。生徒によると、動画はロシア語から英語に翻訳されていますが、正しくないところもあるそうです。昨今は、海外からも受け入れているんですよね。とても引き込まれました。ロシアのバレリーナは国家公務員だそうです。
登場人物は、クラストップのミーシャ、米国出身、2番手のマルコ、フィンランド出身、父米国人、母日本人(横綱朝潮の姪)のアロン、ベラルーシ出身の美形、モデルで学費を支払い、家族に仕送りもするキリル。
4時間にわたるバレエ実技の国家試験に送り出す生徒達に、"Smile, everyone! Remember I love you all! You'are the loveliest dancers in the world!"と言っておまじない?の指を5回鳴らしたり、生徒の髪を自らスプレーで直したり。マルコの就活がうまく行かなかった時の校長のセリフ。「私はもう君に既に恋している。審査員たちも君に恋するように踊りなさい。」
卒業公演の前に、生徒の冠を自らつけてあげたり。「ダンサーは舞台で美しく輝く泡しか見せてはいけない。」
講義中のTシャツの柄が、アニマル柄とか愉快な柄が多くて、それも何気に可笑しい。このNHKドキュメンタリーは賞を取ったのだそうで、世界的に見られている動画なんですね。そして、ツィスカリーゼ校長が益々注目されているらしいです。
ツィスカリーゼは、ボリショイバレエ団に入るのも、グルジア人だから、と最初は落ちていて、当時の芸術監督の鶴の一声で入団が決まったり、入団後も上手すぎて虐められたり、怪我をしたこともあったそうで、そのせいか現役プリンシパル時代に、バレエ教師の資格を取り、現役時代から後輩を教えていたのですね。
Future Princes of Ballet! The Vaganova Ballet Academy
4時間の実技試験、審査員側から撮影した動画がありました。
後列左端がマルコ、その右がミーシャ、前列左がキリル、前列右がアロン。

試験前日から熱を出した1番長身のキリルですが、クラス1番のミーシャよりも足が高く上がっていることに気がつきました。ボリショイが見込んだのは柔軟性と背の高いプリマに負けない身長の高さ、王子役にふさわしいエレガントさもあるのかも。容姿、そこにただ立っているだけ、歩いているだけで絵になる雰囲気、オーラを醸し出しているかどうかは、バレリーナにとって大事な条件なんでしょうね。クラスNo.2のマルコは、試験ではジャンプの着地でふらついているし、あがってしまっていたように見えます。本番で力がきちんと発揮できないと、認めてもらえない傾向にあるようです。キリルを中心に、動画からポーズを見てみました。




実際の実技試験の動画
アロンは背が低いので、入団後に王子をすることはないから、と学校内の公演で、くるみ割り人形の王子役をやらせた校長。主役は1番上の写真の女の子リジー・アブサドジャニシビリです。

キャサリン宮殿で行われた、ワガノワ・バレエ学校の卒業式だそうです。

アロンの日本人ママが書いているサイト
モデルをして学費を稼いでいたKirill Sokolovskiのインスタグラムはこちら。ボリショイバレエ団で、順調にやっているようです。

https://www.instagram.com/kirill_sokolovski/
ツィスカリーゼ校長のバレエ講義。自宅で撮られたもの。
そして可笑しいこの動画。これもご自宅ですね。練習しているのは、イリヤ・クズネツォフ、ツィスカリーゼ校長のモスクワ・バレエ・アカデミー時代からの同級生だそうです。ツィスカリーゼ校長は、若き頃から日本公演に来ていて、歌舞伎や能も知っている。日本でもバレエが盛んなことを知っていて、ワガノワの学生達を連れて、公演にも来日しています。このブタさんTシャツも笑えます。

これは永遠の迷作。誰も真似できません。
Tsiskaridze Jokes
若い頃の写真、とてもハンサムですね。





モデルとしてもサマになりすぎる。

ヤフー智恵袋で、以下のように説明している方がありました。