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Giselle

昨年ボリショイバレエ劇場において録画されたジゼル。振り付けは、Yuri Grigorovich バージョンと最初に字幕が出ています。カリグラフィーはJean Covalli, Jules Perrot Marius Petipaと3人も。ジゼルがロシアの人間国宝のようなザハロワ。アルブレヒトがポルーニン。この二人がコンビを組むジゼルは3回目くらいでしょうか。このコンビが良いということでDVDに録画されたのかも。私は別れる前の恋人オシポワとポルーニンのジゼルも結構好きです。その時の振り付けと違うなあと思って見ていました。

なんと言っても驚いたのが、第二幕で、ザハロワが転んだことでした。そして、それがまるでなかったかの如く、ごく自然と次のステップに進んでリカバリーした彼女のテクニックにも魅了されます。

2:05:38からの曲がとてもエレガントで好きです。まるで空気の精のような、重量感がまるでないザハロワの踊り。

私の想像なのですが、ザハロワクラスになれば、相手役を指名できるのではないかと。ポルーニンは19歳で英国ロイヤル・バレエ団のプリンシパルに抜擢されたものの、若くしてやめてしまったのです。子供時代から一人でバレエ留学しており、とても孤独だったそうです。それ以後は、ロシアでも1年くらいバレエ団に所属しただけで、個人で小さいバレエ団を作って活動しているようです。それでも彼の人気は高く、映画にも2回出演(ポワロのオリエント急行事件端役と、亡命したバレリーナの主人公の同僚役)、世界のバレエ団からゲストで呼ばれています。ザハロワさんもポルーニンの才能に早くから目を留めて相手役に呼んでいて、今回もきっとそうなのだと思いました。オリンピック出場フィギュアスケートダンス銅メダルの彼女と結婚して男児の父親になっていて、ポルーニンのアルブレヒトも大人っぽく成長したなあ、と見ていて感じました。

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カーテンコールの際に、感謝のキスをするポルーニン。すぐあとにカーテシーをするザハロワ。

7年前のオシポワとポルーニンのジゼル。この照明の方が、よく見えていいですね。

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そしていつもど迫力の、ワガノワ記念ロシア・バレエ・アカデミー校長 ツィスカリーゼが現役プリンシパルだった頃のジゼルの動画です。際立って背が高いですね。ザハロワと同じ頃にボリショイに入団していたと思います。ザハロワとツィスカリーゼが主役コンビのバレエも多々あるのですが、あまり動画に上がっていません。

 

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