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帰国税

もう10年以上前に聞いた話です。20歳前後でパリに来て、定年まで働いた日本人女性。70歳近くなり、故郷が恋しくなって、パリのアパートも処分して日本に戻ってきた。50年も働いたのですし、不動産を売って、数千万の貯金を日本の口座へ送金したわけです。すると、何の前触れもなく、これはなんのお金か、3百万を支払え、と税務署から手紙が来たとかなんとか。

そんな長い期間を異国で暮らしたら、もはや日本語すら忘れるレベルでしょうに。最寄りの区役所で、住民票を戻した段階で、元はフランスにいたことは記録されているわけですし、区役所でなんらかの説明があって然るべきでは、と思いました。少なくとも、税務署にお尋ねください、とか一言アドバイスがあっても良いのでは。

国税という税金が徴収されるのではないと思います。所得税?でも、フランスで長年税金を払ってきた正当なお金ですしね。もし、この方が外国籍で、日本に帰化した人だったなら、同じように徴収するんでしょうか。よくわかりません。記憶では、仕方なく支払ったと聞いたように思いましたが、税理士に相談して、ことなきを得たのかもしれません。