ドイツらしい話だと思います。原作者の実体験、最初の妻との思い出を下敷きに書かれたもの。10代で読んだときと、熟年になってからでは、感じ方が全然違います。「ロミオとジュリエット」のような悲劇物語って好まれたのかな、と思います。読者の私自身も年を取ってくるわけだから、実体験にて悲しい経験はあり、わざわざ物語で読みたくはないと、美しい文章で訳されているのですが、処分しました。
ただ、ラッカムの挿絵は、この上なく美しいです。このドナウ河に沈むウンディーネの絵、見事ですね。
幼少の時のウンディーネ、河の王の娘として生まれ、父王の望みにより、魂を得るために、人間の王子と結婚しました。
水に落ちて行方不明になった老夫婦の代わりに現れたウンディーネ。
定番、白馬に乗った王子様。
老夫婦の娘、ベルタルダは、領主の娘として育っていました。
誓いを破って、フルトブラントがドナウ河の上で妻に癇癪を起こしたせいで、ドナウ河に沈み、水底で生きているウンディーネ。