沈は6品 灼華は7品 翰林院所属
科挙を終えた慕灼華は、朱雀街へ引っ越しをしました。郭巨力は家賃が高すぎると心配します。慕灼華は、巨力に将来好きなだけ豚肘を食べさせてあげると約束し、これからは自分の手で運命を切り開くと決意を新たにします。
夜、慕灼華の家の外に黒服の太后の侍女佩蘭が偵察に現れます。執剣がそれに気づき、石を投げて慕灼華に知らせます。慕灼華は外を確認しますが、誰もいません。
*
一方、太后は慕灼華の祖籍を調べることができず、柔嘉公主にそれとなく尋ねます。公主は警戒することなく、太后に慕灼華の祖籍を話してしまいます。侍女の佩蘭は、数日間慕灼華を観察しましたが、何も変わった様子がないと太后に報告します。太后は、異状がなければ彼女に時間を割く必要はないと考えます。
*
翌日、慕灼華は翰林院への出仕を心待ちにしながら早起きします。翰林院につくとすぐに、女官の服装は合わず場違いだという陰口を耳に慕灼華は、彼らの批判に堂々と反論し、沈驚鴻も彼女を助けます。
*
劉琛が現れ、皇帝の勅命として慕灼華に皇子たちに学問を教えるよう伝えます。今までは古参教師が教えていたが、今年から父皇は、若い3人に教えることに変えたと言う。
劉琛はなぜか慕灼華に辛辣な態度を取り、庭の針葉樹の木を引き合いに出し彼女を非難します。灼華は、金木犀も目立つと答えます。
大皇子「慕編修がどれだけ才能があり、熟練しているか、見てみようと思う。」
同僚「彼女は皇子たちの家庭教師となった。彼女がいつ皇妃になるか誰にもわかりません。」
沈驚鴻「庭にある唯一の金木犀は、大きく成長し強くなりそうだよ。」と慕灼華を慰めます。
灼華「私も意思があれば、道は開けると信じています。努力は報われるでしょう。」
沈驚鴻「皇子たちに何を教えるのですか。」
慕灼華「地理の知識を教えるつもりです。」
沈「貴女は地理にも詳しいのですか。」
慕「本で読んだだけですが、皇子たちの領地にも関わってくるので役に立つと思います。沈兄、孫兄、数年後私たちはあの木のように堂々と立ち、宣正堂の柱になれると思いますか。」沈「きっとできるよ。」
慕「壮大な野心を抱いた人生は、川の流れのように失望をもたらすことはありません。5年で私は宮廷に変革をもたらします。」
*
慕灼華は自宅で地図を描き、皇子たちに教えるための準備を熱心に行います。
「沈驚鴻には大皇子、孫雲謙は他の二人の皇子の表兄=従兄弟に当たるのに対し、自分は味方がいないが、定王の信用を得た。なぜ三人の皇子を恐れる必要があるでしょう。」
*
慕灼華と郭巨力は、近所の人々に挨拶をしながら、実は慕灼華の母親の身元と実家を探しています。
近所の奥様「医者たちは庭に杏の木を植えるのが好きでした。30年前、数人の帝国医師たちが深刻な問題に直面しました。他の医師は悪い予兆だと思って引っ越しました。宮廷の貴人を救命できなかったせいです。家族の財産は没収されました。妻子すら追放されました。」
杏の木のある家はいくつか見つかるものの、杏の木と池のある家は見つかりません。ついに最後の家、隣の家まで辿りつきます。
「あそこに池があるはずだわ。」
灼華は梯子を使って塀を乗り越え、こっそり中を調べることにします。隣家の庭に入った灼華は、見覚えのある後ろ姿の人物を見つけます。その人物が「執墨」と呼ぶのを聞き、慕灼華は彼が定王であることに気づきます。後ろからそっと近寄ったら、首を掴まれてアザができてしまいました。
「慕灼華、またお前か。」
「王爺、私はただここに誰が住んでいるのか知りたかっただけです。誰も住んでいないと思ってやってきました。ここが貴方の家だとは思いもしませんでした。」
「確率はどのくらいか?」
「もしかしたら、私たちはここで出会う運命かもしれません。」
「貴女の足音は、貴女を裏切りました。」
「王爺、秘密にするつもりはありませんでした。王爺、貴方は優しい人です。私を許してください。二度としません。」
「一緒に来て。」
(杏の木と池がある。母の両親はここに住んでいたんだわ。)
「先ほどの話から判断すると、貴女は隣に住んでいるのだな。」
「下官もそれはかなりの偶然だと思います。」
「確かに。貴女は翰林院の一員です。朱雀街から翰林院までは遠い。なぜここに住むことにしたのか?」
「朱雀街は家賃が安いからです。貴方は名誉ある地位にある人です。漂流しなければならない人の苦労はわからないでしょう。」
「浮雲寺で貴女に500テールあげた。500両のお金をもう全部使ってしまったのか?」
(別のアイデアが必要だ。)
灼華は、劉衍に憧れて近くに引っ越してきたのだと嘘をつきます。
「貴方に憧れて、ここに引っ越してきました。でも貴方はいつも私を無視します。それで、この恋の病を癒すために、貴方を追ってここに来ました。隣に住むことで、二人の距離は縮まります。もっと頻繁に会えるようになりました。」
「何を言っているんだ?」
「市内に戻る途中、私は風邪をひいてしまいました。王爺はとても丁寧に看病をしてくれました。これほど私に親切にしてくれた人は今までいませんでした。だから私は貴方に恋をしました。でも私は身分が低いことを自覚しています。私は貴方にふさわしくありません。だから黙って、ただ貴方のそばに静かにいられると思ったのです。後頭部を見ただけで貴方だとわかります。私の貴方への愛は深くて真実です。」
「驚いたよ。火遊びが得意のようだね。」
「貴方の注目を引くためなら、どんなことでも価値があります。
貴方が私を先に誘惑しなかったら、私は大胆にもここに来ませんでした。」
「いつ本王がお前を口説いたか?」
「もし貴方が私を好きでなかったら、なぜ帰り道に私の世話をしたのですか?貴方の地位があれば、貴方は使用人に代わりにさせることができたでしょう。男がそれほど気にかけて女性を世話する時、彼は疑いもなく彼女に恋しています。」
灼華があげた、牡丹の鉢が部屋にあるのを見つけて、
「貴方はどんな花でも好きなだけ手に入れることができます。この牡丹の花は私の愛を伝えます。もし貴方が私を好きでなかったら、なぜ私の花を持って行ったのですか?」
「では本王があげた翡翠のペンダントは私たちの愛を表すのか?愛の証だと言うのもいいかもしれない。」
「王爺、貴方は私が好きだと認めますか?」
「貴女は私を愛していると主張します。貴女はどっちの道を選ぶのかわからなかったのか。
答えはあるか?」
「我が君、それは二つの別のことです。関連はありません。」
「この墨の跡は何だ?」
「家出した娘が外で生きていくのは容易ではありません。それをカバーしたいのです。この黒子は夫に悪運をもたらします。まだ私に怒っていますか?」
「もし私が怒っていたら、どうする?」
「もしまだ私に怒っていたら、貴方の気が晴れるように元気づける方法を考えます。」
「よろしい。許してやろう。床は冷たい。立ちなさい。もう責めない。」
*
執剣が来て、「お薬の時間です。彼女が定王を愛慕してると言ったのは嘘に違いありません。彼女は数日前、朱雀街、裏通りのすべての家を訪問して贈り物を渡しました。彼女は利益志向です。何かを探しているに違いありません。」
「何を探してると思うか?」
「灼華の目的は母親の身分を明かすことではないか。彼女の祖父は、博聖儒ではないか。」
「確かに博士の娘は賎籍に落とされた。彼女の母の説明と一致する。」
(もし定王の母雲妃が出産で殺されなかったら、灼華の母も残酷な運命に苦しまなかっただろう。)
執剣は、「灼華は嘘だらけだ。黒幕と関係がなかったとしても、彼女はのごまかしを暴かないのですか。彼女の正体を暴いて黒幕を誘き寄せたらどうでしょう?」と言うが、「正しい男は正しく行動しなくてはならない」と定王は言った。
「まだ本当のことを彼女に言うのは賢明ではない。今夜以降、彼女は軽率で無謀な行動は取らないだろう」と、定王は言う。
定王は執剣に「なぜ人々は花を大切にする愛でるのか」と聞く。「美しいから?」
「なぜなら花は生命力に満ち溢れているからです。彼らはいつも太陽に向かって上がっていきます。」
(私のような人は立ち往生しています。この停滞した水の中で。これにとても憧れています。)
感想
どうやら、この灼華の愛慕している、という偽の?告白に、定王は心を動かされたようです。暗殺者に襲われてから、熱を出した彼女を看病した時は、保護者的な感覚や、借りた恩は返すという義務感もあったでしょうが、自ら彼女をしっかり看病したのは、やはり好感は持っていていたでしょう。自分でも気がついていなかった淡い恋心を、灼華が正面切って、侍従にでなく、自ら看病したのは、私が好きだからです。と指摘されて、意識するようになったのですね。
