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中国ドラマの醍醐味

今年を振り返ってみると、なんと言っても中国ドラマと歌にのめり込んだ一年でした。矢作直樹教授によれば、習った世界史も日本史も8割以上が嘘とのこと。中国ドラマも、もちろん史実に忠実というわけでもなく脚色されているわけですが、どうせ虚構なら楽しい方がいいじゃない。それと立体で見られる楽しさ。崖と砂漠がよく出てきて、崖から落ちて殺されるとか、記憶を失い別人になるとかの設定はお決まり。これは日本の時代劇では全く考えられない設定なので、面白いです。高い崖と河の風光明媚な景色も美しい。時代も各時代のドラマがほとんど制作されているから、風景、建築と衣装と古楽器の音が楽しめます。そして、皇帝からの命令で結婚が決まった際に、実の娘を出したくなくて、側室の娘や侍女を身代わりに出したり、死んだふりして逃げたりと、かなり自由なことをやっています。日本でも同様のことがあったのでしょうが、真面目な日本人に合わないと思ってなのか、史実としては認めていません。これに該当するのが太子、義経お市の方、他にもあると思います。

あとは仙人が出てくるタイプのドラマや、ワイヤーで俳優を釣って、飛ぶシーンが多いこと。仙人ドラマは1つも見ていないのですが、中国の俳優って、女性将軍の話も多いし、アクション、殺陣ができないとなれないようです。本当に可愛らしい顔をした女優さんたちが、長い太刀を振り回すのはもちろん、屋根に飛び移る、飛び降りる、斬り合うシーン、ハラハラしてしまいます。

それと踊って歌えないとだめ。踊りは古代の踊りです。古代の男性は琴か笛ができて、女性は踊れないと話にならなかったみたいです。男性は漢詩も詠めないと教養人とはみなされない。ほとんどの売れっ子俳優さんたちは30代で、主題歌も歌っていて、歌のコンサートでは大きなホールにファンがぎっしり。器用というか、なかなかすごいです。歌手としてものすごく上手ではないけれど、声が美しいとか、雰囲気はあります。

気の毒なのは、俳優さん、女優さんの役が固定されているように見えること。例えば歴史物で皇帝の役の人は、現代ドラマでは必ずCEOの役。歴史ドラマで虐められる役の女優さんは、現代ドラマでもCEOにDVされる役、歴史ドラマで伯母役なら、現代ドラマでも伯母役というように。見る方は、顔を見ただけで、この人のキャラはこういう役なのね、とすぐわかってしまうけどいいのかしら。

中国ドラマのコメントに、アラビア語、ロシア語、ギリシャ語まであって、世界で見られているのねと感心します。若い頃は米国映画しかなかったけれど、今はインド映画、中国映画などあって、米国映画をみることは全くありません。世界の人も中国時代ドラマは新鮮なのでしょうね。

ただオアシス国家の描かれ方には不満があります。パオで生活していた部族と、城を建てて暮らしていた部族があります。パオに住んでいた部族を、やたらと醜い顔の俳優さんで固めているのが気になります。武力であちこちの美女を攫ってきたのだから、可汗に生まれた子供も美男美女が半々でもおかしくなさそうなのに、なぜか可汗の娘は美人俳優なのに、可汗役は醜男の俳優なのです。

小林惠子先生は、太子は赤毛(茶髪)で緑目だった可能性があると書かれていましたし、息子の山背皇子は山羊の髪のようだったと記録を紹介されています。太子は180cmはあったようですし、人望が高く長生きした伝説があるそうで、つまりイケメンだったとしか思えません。文武両道でルックスもカッコよければ、突厥可汗の娘もササン朝ペルシャのホスロー2世の娘も、是非お婿さんにと望んだのも頷けます。金髪碧眼の人も、遊牧騎馬民族にはいたはずです。だってポーランドやドイツ辺りまで行っていたのですから。どんな部族でも、美男美女はいると思います。制作側としては、漢民族を最大に正当化して美化したいところなのでしょう。

今では、遊牧騎馬民族がルーツの人々と、元から漢民族の人々は、ほぼ混血しているのでしょうか。日本だと縄文人と、後から日本に到来した遊牧騎馬民族出身や、大陸からの移民が混血したようなものでしょうか。

中国は、古い国の名前と、苗字が一致します。夏、許という苗字を見ると、古代の国は滅亡しても、子孫はまだ続いているのがわかります。俳優でも許さん、いました。

日本でも苗字の辞典を見ると驚くほど珍しい苗字があって面白かったです。例えば井氏、雲氏。星氏。矢作ヤハギという苗字は、6世紀には記録があって、位の高い苗字でした。

 

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