好きなもの、心惹かれるもの

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「灼灼風流」第十八話

 

済善堂で、公主と灼華が話す。

公主「今日の貴女は特別綺麗だわ。何かあったの?」

灼華「大皇子と公主のお陰で、災害救援も一段落して心から安心しました。」

江南の災害も落ちつき、民衆は慕灼華と劉皎に感謝の品を贈った。二人の尽力は民衆に深く届いていた。

庄文峰は妊娠4ヶ月の妻を殴打し、子を堕ろさせてしまう。暴力を振るう庄文峰に、周執事が灼華が済善堂にいるのを見つけて、帰還を報告する。

灼華の妹でもある妻は、灼華を訪ね、食事処で茶を勧める。実は、お茶には薬が仕込まれていた。庄文峰に脅され、妹は仕方なく毒を盛ったのだ。薬を飲んだ途端、慕灼華は意識を失う。目を覚ますとそこは知らない場所で、庄文峰が入ってくる。驚きながらも状況を把握した慕灼華は、自らも庄文峰に会いたかったと偽り、拉緻されたと説明する。

「定王のために働いているそうだが?なぜ帰ってきたのか。」

「定王は気まぐれです。どうして長い期間のサポートを期待できるでしょうか。それに私は結婚から逃げたわけではありません。もし逃げたのなら、なぜ戻ってきたのでしょうか。私は殴られて、送られたのです。」

「何があったのか。」

「貴方は知らないでしょうが、私は慕家で不適正な娘で、第一夫人から愛情をかけられたことがありません。家の中では居心地が悪かった。貴方は国の尊敬すべき判官です。私にとっては結構な縁談です。なぜ私が結婚から逃げるのでしょうか?私は逃婚という罪名で責められます。だから定京でサポーターを見つけることが必要だったのです。」

「誰がそんなことをしたのか。」

「おそらく八妹がやったのだと思います。その日八妹は私を招いて香を嗅ぐために山へ。あとで彼女が貴方と結婚したかったのだとわかりました。彼女は私は平凡でつまらない女で、彼女をもっと美しく見せるための比較にすぎない。でも大雨が私たちを一緒にしました。そして私は貴方の注目を得ました。八妹は頑張りましたが、他の人が利益を得る結果になりました。彼女は怒り、私に復讐をしようとしています。」

慕灼華は八妹の仕業だと嘘をつき、でっち上げの話をでっち上げる。庄は妻を呼び、

「お前はあの日人を頼んで七姉を誘拐して私の計画を邪魔したな。」

「八妹、あの日貴女は私を山に招待した、貴女が彼と結婚したかったから。私は貴女と競うつもりはない。なぜ私を傷つけたの?」

「知りません。」

「私達は仲が良かった。もし私が消えたら、貴女はすぐに知られる。でも貴女はいつ両親に言ったのですか?」

激怒した庄文峰は八妹を捕らえ、監禁する。

「落ち着いて下さい。今日はおめでたい日です。化粧をするから紅を用意して下さい。用意ができたら呼びますから。」

「よし」

灼華は、庄文峰を部屋から出した。

窓を開けると、執剣が隠れていた。灼華は官庫の不正と庄文峰の関わりを示す証拠を、隣の隠し部屋で探す。その倉庫には、穀物も隠されていた。

「意図があってきたのか。おかしいと思っていた。計画してきたのだな。」

庄文峰と周執事が突然現れた。「殺せー」と庄文峰は絶叫する。

執剣が間一髪で慕灼華を救出して、暗殺者たちと戦う。執剣が狼煙を上げると、定王と執墨が駆けつけ、慕灼華を殺そうとする暗殺者を劉衍が殺した。彼女は走って定王に抱きつき、彼はしっかり抱きしめた。この時翡翠ペンダントが追っ手の刀で半分に割れてしまった。

「怪我はなかったか?」

「ありません。」

「王爺、どうして来たのですか?」

定王は微笑み、安堵して倒れてしまう。

 

大皇子は、庄文峰を逮捕した。

「庄文峰、腐った県令め。お前は彼女が何者か知っているのか。朝廷の6品の官僚だぞ。太い神経の持ち主だな。」

執墨は二人を馬車に乗せ、慕家の屋敷へ向かう。

執墨「王爺の具合はどうか?」

灼華「王爺の体内では、淵羅花と雪塵丹の微妙なバランスで健康を保っていた。彼は無謀に力を使うべきではないのです。彼は力を使い果たしてしまった。筋力にダメージを与えただけでなく、二つのエネルギーのバランスも崩れた。」

「治る方法はあるのか?」

「慕家へ行きましょう。」

「執剣は?」

「執剣は私達の安全を大殿下に報告したあと、合流しましょう。」

道中、慕灼華は民衆の庄文峰への不満を聞き、江南の腐敗を改めて痛感する。

永定県衛

執剣が大皇子に報告に行く。

「定王に従って江南にきました。」

「皇叔も来ているのか。ちょうど良かった。自分と一緒に慕灼華を助けに行こう。」

「慕大人は安全です。彼女は、安全を報告するために、私をよこしたのです。しかし、定王は怪我をしました。」

「皇叔が怪我をしたのか。どこにいるのか。すぐ行く。連れて行ってくれ。」

「慕大人が、親戚の家へ定王を治療する為に連れて行きました。大殿下は心配しないで下さい。彼女は、今の状況は安定していない。大殿下は人々を安心させるために、役所に留まってください。と言いました。」

「わかった。では叔父をよろしく頼む。私は災害を安定させる。」

別の部下「あと7日分しか穀物が足りません。」

「庄は狡猾なので気をつけて下さいと慕大人から伝言です。」

慕家に着くと、父親は第一夫人にいわれて初めて、慕大人が自分の娘だと気付く。

灼華は鍼治療で定王の容態を安定させた。

「私はこれ以上彼に何も起こさせない。」

父は、灼華が住んでいた部屋が侘しすぎるので、もっといい部屋に移そうかと思っている。彼女は父に家宝の青禾枝を定王の治療のために求める。庄文峰の件で自身に累が及ぶことを恐れていると察した灼華は、問題を解決すると約束し、今6品だが、大皇子と働いているので、戻ったら5品に上がるだろうと言って、青禾枝を受け取る。

執剣「薬草をもらえたか?」

灼華「うん。そうだ、隠し部屋に台帳があったの。」

大皇子は庄文峰を取り調べるが、庄文峰は周執事に罪をなすりつける。大皇子は周執事が指示役ではないことを見抜いている。庄文峰の挑発にも冷静さを保ち、灼華の忠告を思い出し、自白しない庄文峰を都に送還することを決める。

灼華は執墨に幼馴染の郭巨力との思い出を語り、優しく接するよう頼む。灼華は、執墨の怪我の手当をして、

「第一夫人の持参金で、父が商売を始めて以後、次々と18人妾を持ったが、第一夫人以外は何も決定権がない」、と言う。

定王は目を覚ましてそれを聞く。

「母は美人でしょ。一眼と微笑みが城全体を得る。」

灼華は劉衍への恋心を自覚し、彼を避けていた。

「目が覚めたのね。感覚はどうですか?」

「いま、貴女の夢を見ていた。」

「私のどんな夢ですか?」

「私の命を救ってくれた夢だった。」

「貴方が、私の命を救ったのです。脈を見てみましょう。青枝がうまく作用したわ。2つのエネルギーが今は平衡しています。」

執墨は部屋を出る。執剣が走ってきて入ろうとするので、

「二人は会話中だ。お前は台無しにする。」

「貴女に感謝しなくてはならない。」

「その必要はありません。貴方が私を救ったのです。貴方にもらった翡翠が半分に割れてしまいました。それは衝撃的でした。」

「気にするな。貴女を守るためにあげたのだ。一度貴女を守ったのだから、役目は果たした。」

「ありがとうございます。貴方は本当に優しい。以前は母が私を守っていました。」

「母の名は傅音Fu In。以前は知れば知るほど、もっと危険が増すから言わなかった。今は貴女は知る権利があると思う。」

「貴方が今住んでいる池のある家は、私の母の家ですか?」

「太医局掌院の院長博士の一人娘。貴女の祖父は、薬を作るために以前広く仙果を栽培していた。30年前私の母は難産で死んだ。治療に関わった医師たちは説明責任があった。しかし家族を巻き込むべきではなかった。祖父が自殺したあと、家族は救われなかった。」

「貴方の母の死を使って、周りを全部処分したい人がいたということですか?」

「そうだ。」

「その黒幕は、5年前の黒幕と同じ人でしょうか?」

「そうだ。」

「貴方は回復したけど、まだ虚弱だから休むべきです。」

定王は行こうとする彼女の腕を掴んで、

「待て。まだ私に言う気はないのか?なぜ他の同僚に近づいたのか?」

「私が他の人に好意を寄せていると思ったから怒っているのですか?」

「どうなんだ?」

「なぜそんなことができるでしょう。最初から、私の唯一の、そして最大の支えはあなたです。それこそ揺るぎない忠誠心というものです。」

「では、なぜ私と距離を置いたのか?」

「私が家族について言ったことを聞いていましたか?父は私の顔も覚えていないし普段会うこともなかった。次々妾を娶り、7人の息子と8人の娘がいます。若い頃から、男に頼らず、自力で生きていくよう努めていました。」

「では私に恋したから、私を避けていたのか?」

 

感想

定王は、自分に娘を産んであげる、という酔った灼華の言葉に愛を感じて幸せに思っていたけれど、北涼との外交が終わった途端に、彼女から避けられて、戸惑っていました。それが甥の大皇子に彼女の気持ちが移ったのかどうかも疑って、恋の病になっていたようです。

でも、彼女を守ると宣言したし、もし江南という遠い場所で彼女の命を失うようなことには耐えられない。ちょうど裏切り者の蕗将軍も江南へ行った可能性が高いこともあり、急いで馬で江南へ行きました。

灼華は、県令庄文峰から逃げて定京に来て官僚になったのですが、故郷に帰ることに不安はなかったのでしょうか。でも彼女は運命から逃げませんでした。大皇子に信用されて、江南に赴くことに迷いは全く見られません。若さからの怖いもの知らずであっても、この運命に正面から立ち向かう姿は素晴らしい。彼女は無謀ですよね。それが定王にとっても魅力なのだと思います。

悪辣な庄文峰と周執事のせいで、案の定、灼華は県令庄文峰に誘拐されました。ここは定王の先見の明があり、執剣にボディガードをさせていたことが幸いします。彼女が、執剣と定王が江南に来ていて、自分を影から守っていると知ったからこそ、誘拐されても落ち着いて、庄文峰をうまく言いくるめて、隠し部屋から証拠を見つけようとまで冒険しました。

定王と執墨も彼女の危機を察して、森で待機していて、見事に暗殺者を仕留めます。

暗殺者から救ってくれたのが定王であることを見て、まっすぐ彼女が駆け出して、自分の腕の中に来る。彼女を命の危機から救えて安堵し、怪我はなかったか確認した次の瞬間、定王は気を失って倒れてしまう。この時の定王の顔が、恋する人の表情なんですよね。俳優さんが上手いなと思います。

回復して目が覚めて、定王はずっと気にしていたことを灼華に真剣に聞くのです。彼女が自分以外の男性には心を向けていないことを知って安心する。でも彼女は自分の祖父が宮廷専属の王立医院の院長であり、卑しい階級の出身ではないことを聞いても、定王の妃になるつもりはないのです。定王は、彼女を娶ることは不可能と理解します。

自分を避けていたのは、彼女が自分をもっと好きになったから、恋したからだったことを確認して、定王は嬉しく思う。それでも彼女が「まだ恋していないわ。」と強がりを言うので、「小さな嘘つき」と呟くのです。

定王が倒れたことで、灼華の実家で療養することになり、彼女の家庭環境をつぶさに見ることができたことは、定王にとって収穫だったでしょう。より彼女を理解することができたし、彼女の母の遺灰をもらってくることを助けることができました。

灼華も、定王が美人画を上手に描いて、凧を作ってくれたことで、意外な一面を知りました。また、定王から母の素性を教えてもらって、今までの自分の目的が果たせたのです。母の身の上を明らかにしたくて、定京に来たのですから。

そして商先生に灼華も定王も会いに行って、この先生に育てられて、今の灼華があるのだと定王も理解したのですね。

 

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