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「家庭でできる自然療法」

東城百合子著 あなたと健康社

軽い症状なら、自分で自宅で治したいという方、重い症状でも自然療法で治したい方、それぞれですが、あらゆる疾患に関して、植物を使った手当法と食事法が書かれています。

東城さんはペンネームで、本名は五来さん。元夫の姓だったか実家の姓かは忘れました。大正生まれの方で、一本筋の通った、はっきりものを仰る方でした。91歳だったでしょうか、数年前に逝去されました。その時葬儀に全国から、彼女の療法に助けられたという方々が弔問に訪れ、ものすごい人だったとか。成城消防署が整理にあたったといいます。

購入したのは10年くらい前になりますが、実践するのは難しくて。それでもこんにゃく湿布は何度かやってみました。こんにゃくをグラグラお鍋で20分温めて、それをタオルで何重にも巻いてから、肝臓の上に置いて温湿布するのです。20分後、こんにゃくが冷めたら、またお鍋で温めて、背中側の腎臓にもします。だからこんにゃくは2枚必要です。一人でやる場合は、背中はやりにくいです。冬だと寒いし、使ったタオルはこんにゃくの匂いが移ってしまうし、面倒ではありますが、毎日実践された方の体験記によれば、効果があるそうです。

簡単なものなら、大根を薄く切って、ガラス瓶に入れ、蜂蜜をかけておく。その汁を飲むと咳に効く、枇杷の葉を頭痛や熱がある時に額と後頭部に貼る、など子供でもできる対処法もあります。額にテープで貼るのは嫌だし、後頭部は髪があるので貼るのは無理だから、女性が顔を洗う時に使う、8cmくらい幅のある、布製でゴムの入ったヘアバンドに、びわの葉を額と後頭部に挟んでみました。熱があるような時は自宅にしかいないので、これでいいです。びわの葉は、火傷、湿疹、捻挫にも効能があり、ツルツルした方の葉を皮膚に当てて、包帯します。洗って日本手拭いやキッチンタオルなどで水分を取ったびわの葉を、ひどい湿疹に当てて包帯をしておくと、痒みが1日2日で収まり、湿疹が減っていきます。

ちなみに、火傷して一秒でも速くすべきことは、塩水に漬けることだと東城さんは書かれています。確かに、水道水にいくら付けても跡がついたのに、塩水につけたら、跡もなく大事に至りませんでした。身近にある野菜などでできる療法です。

面白そうだけど、近くに綺麗な海岸がないのでできなかったのが、砂風呂です。指宿まで行かなくても、どこでもいいそうですが、砂に埋まっているだけで、毒素が体から排出されるそうです。膝から下だけでも、効果がありそうですが、子宮筋腫とか何らかの疾病を持った方が、朝から夕方まで8時間くらい、首だけ出して入っていると、本当に治った例があるのだとか。但し、パラソルは必須ですし、介助の方がいた方がいいですね。それだけ長く入っていた方の同じ場所で、入ってしまうと、出た毒素を吸ってしまうので厳禁だそうです。

森林浴と言いますが、松の枝から松葉を外すときにも、とても良い香りが葉と枝からしますし、裸足で土の上を歩くのも、いいそうですね。だから裸足で砂浜を歩くだけでも効果があると思います。

基本的には、玄米菜食を薦めていらっしゃいます。但し、F1といわれる野菜だと力が弱そうです。できれば、自然栽培の野菜が理想的ですが、種子法が廃止になり、農業がどんどん日本古来の種類が締め出されてしまうらしいので、これから遺伝子組み換えばかりの食物になったら、どうなってしまうのでしょうか。

ミツバチがいなくなったという記事をどこかで読みましたが、それは蜂に精子がなくなり、女王蜂が不妊になったからなんだそうです。蜂蜜がこの世から姿を消すこともあるんでしょうか???

真言宗密教の織田隆弘師も、食品添加物で病気になっている、と書かれていたし、大正生まれの方は、自然の中で育ってきて、敏感に危険を察知されていたのでしょうね。東城さんは、野菜のおひたしを一口食べて、その日の朝にとってきた新鮮な手作り野菜なのか、スーパーの野菜なのか、当てたそうです。