エーリヒ・ケストナーの「点子ちゃんとアントン」のストーリーを全く思い出せなかったので、買いました。調べたら、これも1953年に映画化されていました。1999年の映画は境遇も変わっていますが、1953年のは原作にかなり忠実で、配役も原作のイメージに近いと思います。ただアントンの母親が、アントンの上着のポケットに入っていたお札を、夜アルバイトしている居酒屋から盗んだものだと誤解しているシーンはいただけないです。病気の自分のために料理も夜間労働もしている一人息子を疑うなんて。それはアントンがショックで家を出るのも無理ない。原作のように、母の誕生日を忘れた、で良かったのに。点子ちゃん役の子役さんがとってもしっかりしていて、イメージにピッタリ。
オペラにもなっていたんですね。ロシア語の同時通訳の音声が騒がしいのですが、こんな昔の映画をCMなく見られるので、仕方ありません。
原作に忠実な映画と言えば、「赤毛のアン」のカナダでの映画化は、最初の2作はかなり原作に忠実で、配役もイメージ通りで素敵でしたが、そのあとは、どんどんおかしくなっていきました。アガサ・クリスティのミス・マープルも、同じく。ストーリーまで変えてしまうほど改変されたのは、がっかりしますね。
https://www.imdb.com/title/tt0046218/
家政婦のベルタが、おまわりさんとダンスをしているシーンがめちゃくちゃ笑えます。警官もベルタもダンスが上手いこと!またこの音楽もいかにもひと昔前の感じがします。「ローマの休日」でも、こんな感じのダンスの音楽が流れていましたっけ。