好きなもの、心惹かれるもの

本、音楽、陶器、織物、手芸品をご紹介します。

空間からOOが出る

MACOさんのブログ「ネガティブでも叶うすごいお願い」と本を読んでいます。空間からお金が出る、空間から彼氏が出る話題があって、んーそういえば、私の場合も空間から人が出たことがあったワと思い出したので書いてみます。

中1のとき、とある神奈川県の駅前からバスに乗ろうとしたとき。切符を透明の箱に入れましたが、そこで70代くらいの老夫婦と運転手が揉めていたのです。お財布を忘れたのかもしれません。アメリカ人だったようです。私は連続切符を持っていて、2人分の切符を入れました。すると運転手はさっさとドアを閉めて、バスを動かしたのです。運転手さんによっては、1万円のお釣りがないから、次回入れてください、とか柔軟に対応する方もありますよね。

そしてそのご主人が、あるバス停で、隣に座った私についておいで、と言われたのです。相手は老夫婦だし、そのバス停は私が降りるよりずっと手前で、私はそのあたりの地理を知っていたので、怖いとは思わず、ついて行きました。お茶をご馳走になり、住所を書いてと言われて書いておいとましました。その年のクリスマス頃、その方からチョコレートのプレゼントが届きました。お手紙を辞書を引き引き読みました。何年か、チョコレートのギフトと手紙がアメリカから届きました。

次は30代。離婚直後に豪州子連れ留学をすると決めて行動していた頃だったかと思います。地元を歩いていて、ベビーカーを引いた欧米人に、可愛いですね、と話しかけたのです。ちょっと立ち話をしたでしょうか。その女性は豪州領事夫人でした。自宅に遊びに来てもらい、私がピアノ伴奏した子供達のバイオリン演奏を聞いてもらって、推薦状を書いていただきました。向こうで私学に入学するには推薦状が2枚必要だったのです。1枚は当時通っていた小学校の校長先生が書いて下さいました。

その推薦状は、アパートを引っ越す時の決め手となりました。最初のアパートが土足でかなり汚く、娘が喘息になってしまい、新しくカーペットを張り替えたばかりで北向き(つまり日本の南向き)のアパートを大学の近くに見つけた時は、本当に有り難かったものです。その時、入居希望者が何名かいて、外人の私の推薦状が1番有効だったわけです。そのアパートを出る時に不動産業者が言うには、家賃滞納が1度もなく、表彰してもいい、もしまた豪州に来るなら大歓迎とか言われましたっけ。確か家賃は2週間に1度、小切手での支払いでした。日本に休暇で年に2度帰国の際には指折り数えて、不足ないように何週間も先払いをしておいたのでした。そう、住んでいない期間も払わないといけませんからね。

このアパートの思い出といえば、娘の喘息治療のため、開業医へ行った帰り、うっかり港のそこそこ綺麗な公衆トイレで、私はジプシーのような高校生くらいの女の子にバッグを盗まれたのです。家の鍵と銀行のカードを取られたので、その足ですぐ銀行へ行ってストップ。そしてバスの運転手さんに、今バッグを盗られてお金を払えないが、と言うと無料で乗せてくれて、慌てて家に帰りました。幸いにも、その時は息子が友人と家にいて、アパートに入ることができたのです。

ところがその晩。数人の声がして、ガチャガチャと家の鍵を開けようとするのです!息子も呼んで、必死でドアノブを引っ張りました。幸いにも、向こうは諦めて帰りました。翌朝、真っ先にドアの鍵を変えてもらったのは言うまでもありません。あのような恐怖を味わうとは思ってもみませんでした。バッグに入っていた財布にはクレジットカードと銀行のキャッシュカード、そして?どうやってウチがわかったのか?鍵に住所は書いていないのに。手帳は入っていたかもしれませんが、、、

日本という国は、終戦直後は闇市とかスリが多かったらしいですが、今日、スリに遭うことは置き引き以外にはないでしょう。本当に、日本の穏やかさには感嘆します。これに懲りて、パリに住んでいた間には、スリに遭わずにすみました。パリの方が、スリの数は多いと思いますが。