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吉村妃鞠

バイオリニスト吉村ひまりさんを初めて知りました。モーツァルトの再来と言われているそうです。8歳の時のモスクワで行われたシェルクンチク国際音楽コンクールの演奏がとても素晴らしくて、何度も聴いています。サラサーテツィゴイネルワイゼンパガニーニカンタービレが、プロの演奏家にしか聞こえない。審査員も、今すぐ共演しよう、と言わんばかりの、演奏家として認めて評価されていると思います。というか、その前に、奇跡を見た、と言わんばかりの驚きを持って聞き入っていらっしゃいましたね。

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「HIMARI」 の表記で活躍している。

7歳から欧州等のコンクールに挑戦しつづけ8歳までに39コンクールで1位。各賞の史上最年少優勝記録を更新し続けている。多数のオーケストラと共演。欧州、特にアメリカ、ロシアでの評価が高い。慶應義塾幼稚舎に在学しているが、アメリカ名門カーティス音楽院に最年少(当時10歳)で合格し大学進学したため、現在はアメリカと日本を行き来して活動している。

3歳からヴァイオリンを始め、4歳の頃からコンクールに出場するようになり、2017年、6歳にてプロオーケストラとの共演を果たした。

2018年の6歳時にレオニード・コーガン国際ヴァイオリンコンクールで1位。同年7歳時にベルギーブリュッセルグリュミオー国際ヴァイオリンコンクールに最年少出場ながら1位優勝、欧州各地でのコンクールで1位を取り続け、9歳までに39のコンクールで1位の記録を打ち立てた。

2021年には4年に1度開催される第15回リピンスキ・ヴィエニャフスキ国際コンクール(ジュニア部門)にて史上最年少、特賞グランプリ(第1位を上回る)を受賞。

2023年3月に3年に1度開催されるモントリオール国際コンクールMINI VIOLIN 2023にて「Public Award」を受賞。

使用楽器は、前澤友作が所有するストラディバリウス「ハンマ」(1717年代)である。弦楽器の専⾨家・コレクターとして著名なフリドリン・ハンマ(1818-1892)がコレクションしていた名器。⻩⾦期の技術が詰まった、弾き⼿の要求に応える低⾳の強さや深さ、⾼⾳の表現⼒の豊かさに加え、鮮やかなオレンジレッドを放つ美しさも特徴的です。アルバン・ベルク四重奏団のギュンター・ピヒラーや、グラミー賞受賞者のマキシム・ヴェンゲーロフといったヴァイオリン界のアイコンたちが最⼤級の賞賛を送る⼀挺。

 

カーティス音楽院卒で私が知っていたのは、ピアニストのLang Langさんと、小林愛実さん。反田恭平さんが、妻の彼女のことを、「彼女は天才だから。」とか「僕は毎日彼女のピアノを聞いていたい。」「自分が創立する予定の音楽学校では、彼女にも教授として加わって欲しい。」と言われていましたっけ。

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伴奏をされているのが、作曲家の父。

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ツィゴイネルワイゼンも素敵。こんなコメントを書いている方がいらっしゃいました。

・作曲家が乗り移っているようだ。

・力みが無く、テクニックを誇張する訳でもなく、自然で素直な音色。ジプシーの哀愁がダイレクトに伝わってくる。何度聞いても飽きがこない響き。音楽に年齢は関係ないとは言うものの、まさか8歳の少女が奏でるとは。本当に空前絶後の快挙だと思う。

・素晴らしい。他の演者を沢山聞いてきたけど、有名なプロをも凌ぐ独特の感情表現とテクニック、何より彼女の音は人間に眠っている情感まで引き出す。 彼女の広い額からは知性を、立ち姿からは気品と高貴さ、全てが美しい。 私は代々日本人として育って来たけれど、彼女の音で遥か昔何 千年前は流浪の民ではなかったかと涙が溢れて来ている。 特に前半から中盤は荷車を引き馬車に揺られ不安と寂しさが溢れ出ている。ユダヤ人、東方ヨーロッパ人などはこの音で涙を流すだろう。 故郷を亡くし、旅から旅を続け見知らぬ土地に辿り着き、そして安住の地を見つけた喜び、それが後半爆発する。 幼い8歳の少女に眠る代々の血が叫んでいるのだろう。

・彼女の弾くツィゴイネンヴァイゼンはバイオリンが泣いているんですね。特に中間部は咽び泣いているようです。最終部になると逆に弾むような踊るような楽しいタッチになります。 彼女の弾く音は表情が物凄く豊かに表現されています。

・演奏者って、基本的に誰か有名な演奏家の演奏をまず聞いて、コピーして、それから自分なりにアレンジしていくものですが、彼女はテンポも弓の使い方も、本当に独自のやり方をしていますよね。ハイフェッツのような繊細なきらびやかさよりも、もっと野太い、どっしりとした安定感があります。多分、彼女が他の若手と根本的に異なる点が、その独創性じゃないかと思います。テクニックだけなら、優れた未成年は多いですが、解釈まで独自路線に踏み込む少年少女は珍しいですよね。

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赤いドレスのサラサーテツィゴイネルワイゼン」が一次審査

タイトルが間違っています。これ6歳ではなく8歳、弾いているのはサラサーテツィゴイネルワイゼン」でも画像は鮮明です。

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演奏後、しばらく拍手を止められないほど感動された三名の審査員たち。どうやら、アンコールを求めての拍手だったらしいです。

一次審査のコメント

私も13をあげたい。

審査員3名が聞き惚れていて、コンクールではあるけど、彼女だけコンサートになってますね。審査員達が、演奏後は拍手喝采で拍手をやめないし、ブラボーと言われたように思います。ひまりさんの前に、満点の12点を出してしまったので、3名とも13点を出したい、と言われました。

イシュトヴァーン・ヴァルダイ

ハンガリー出身チェリスト2006年ジュネーヴ国際音楽コンクール優勝

ザハール・ブロン

カザフスタン出身ロシア育ちスイス在住ヴァイオリニスト、指導教授

ダヴィド・ゲリンガス

リトアニア出身チェリスト1970年チャイコフスキー国際コンクール優勝

1番若くて英語で話している方が、ヴァルダイ教授ですね。中央の方がブロン教授で、厳しいことで有名。リピンスキ・ヴィエニヤフスキ・コンクールで14歳でジュニア部門で優勝した庄司紗耶香さんを誘って1998年以降ケルン大学で紗耶香さんを教えたそうです。そのブロン教授が、奇跡の子だ、と言われたのですから。

 

アイボリーのドレスが二次審査 パガニーニ 「カンタービレ」と「ラ・カンパネラ」

英文コメントでは、伴奏のピアニストも素晴らしいと書かれています。

Himari is lucky to have the great pianist, Elena Popkova. Through these videos, I have found her as an excellent accompanist and great expresser.

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二次審査評

Look, I am basically speechless, why I am, because this performance and also her personality took me everytime I listen her takes me a travel inside.  I think about creation and God and angels and all the sort of staffs. I am just happy to be able to listen something like her.

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ひまりちゃんのインタビューに目を細める審査員方。

こちらの動画だと、演奏後のひまりさんの英語での受け答えも見られます。

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この動画が、2019年ロシア・モスクワで開催された「第20回シェルクンチク国際音楽コンクール」の14歳以下の部に最年少で出場し、決勝でオーケストラと共演した、パガニーニ「バイオリン協奏曲第一番第一楽章」だとわかりました。

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この動画のコメントも興味深いですね。

日本語は言霊。妃鞠→ヒマリ→日真理 日は日本では太陽=神様 つまり、神の真理。 これがHimariさんの名前の意味。 彼女の中に神の存在を皆感じているはず。 輪廻転生絶対ある気がしてきた。

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ロシアメディアでは注目されていて、テレビにも放映されているんですね。授賞式で、ブロン教授に抱っこされて、頬すりすりされたひまりさん。お人形さんのような愛らしさですね。

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これは決勝の前のリハーサルの時のインタビュー。黒いセーターを着た女性が、バイオリンの先生ではないかと思います。お母様は、もっと眼が大きい方だから。

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この動画はひまりさん以外も入っています。

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動画のコメントにロシア語とドイツ語が多いですね。

・彼女は「音楽を選び、天の恵みを受けた」のだ!
・W.A.モーツァルトと同じ10歳の天才少女。

 

10歳 ポーランドで行われたリピンスキ・ヴィエニヤフスキ国際ヴァイオリンコンクールのセレモニーでの演奏

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モントリオールでのコンサート。11歳になり、背も伸びて、急に顔付きが大人びていますね。バイオリンも子供用の2分の1サイズから、フルサイズになっています。後ろの方に、英語のインタビューがあります。今のところ、コンサートでのドレスは赤かアイボリーに決めているみたい。私は反田恭平さんのオケとの共演が聞いてみたいです。

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やはりお母様がバイオリニスト。母吉田恭子さん。五嶋みどりさんのケースと同じですね。

父は作曲家、母はバイオリニストという環境で、2歳半の頃にバイオリンを始めた。「お母さんが子どもの頃に使っていたバイオリンで遊んでいました。」バイオリンを演奏するときは、曲のイメージをふくらませる。「パガニーニの『ラ・カンパネラ』は鐘が鳴ってバレリーナが踊っている様子を、サラサーテの『ツィゴイネルワイゼン』の悲しい曲調のところでは、ライオンに食べられたシマウマの赤ちゃんをお母さんが探す場面を思い浮かべます。」

漢検、英検のほか、空手をやっているとか。五嶋みどり五嶋龍姉弟も、空手を習っていたんですが、それは祖父が道場をされていたとか。ひまりさんの場合は、どうして空手を習うようになったのか知りたいです。英才教育もされたと思いますが、天性の才能を持って生まれてきたんですね。モーツアルトの再来と呼ばれたとか、前世では世界的バイオリニストだったに違いない、というコメントを読むと、そう感じた方が多いんですね。

頭にリボン、ドレスの前にリボン、後ろに大きなおリボン、リボンが好きなんですね。これから演奏だけでなくファッションも楽しみ。